コノキ・ミクオ新作展

~平面・立体・詩作など80点~

コノキ・ミクオ(此木三紅大・1937年生まれ)は、美大を卒業後、イタリア・ローマに留学。洋画家としてその道をスタートした。帰国後、新進の若手画家たちとともに、より自由で活発な作家集団「青枢会」を創立。その後、日本扇面芸術協会、日本ガラス絵作家協会の創立など、生命讃歌を掲げて50年に亘る活動を続けている。アトリエを千葉県八日市場市(現・匝瑳市)に移して30数年、地域の文化交流や埋もれた作品に対する発掘顕彰などにも確かな足跡を見せながら、個の芸術活動を続けている。

 近年、コノキが新たなる創作活動の萌芽を見せたのは鉄の造形・ガンダ彫刻である。ガンダ(鉄の廃材)や木片を芸術作品として蘇らせた作品群は国内外で大きな反響を呼んだ。

そして3・11の震災以後、もう一つの芸術的表現として詩作に没頭しているが、今回の展示作品はその詩の世界から抜け出してきたような生き物たちが絵画や彫刻になったようだ。平面作品の突き抜けたような開放感、宇宙観。立体作品は、鉄・木片に加え〈粘土〉が使われ、悲喜交々の表情が彼の指から生み出されている。笑いと悲しみ、怒り、絶望と希望、慈愛と畏敬などが詩のごとくに表現されており、見る者に「生命の讃歌」をほのぼのと語りかけて来る。

 イベント

「コノキ・ミクオの詩」朗読会

  2月11日午後2時より(無料)  朗読者 新保紘子・此木のり子

◎併催  館所蔵・茶道具名碗と茶入れ・香合展

  

  

   

   

  

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