没後45年 金子周次 木版画展 ~潮騒が聞こえる~

2021年10月1日~11月7日

 金子周次(1909年~1977年)は銚子の老舗の履物店の四男として生まれ、小学校時代から絵の才能を発揮しました。戦後の混乱期に、絵描きとして生きることを決意し、生涯独身で木版画・油絵・水彩画・書・てん刻などの制作三昧の生活に入りました。周りの人々にはブタ小屋に住む貧しい絵描きと映ったようです。しかし、その作品は心豊かな郷土愛に満ち、純粋な人柄を彷彿とさせます。

木版画においては、先人の版画の亜流ではなく生涯をとおして試行錯誤を繰り返しながら創出したであろう金子独特の絵画的表現が見られ、青い海や豊かな緑、銚子の良き風景が、いっそう美しい作品として残されています。

弊館で長年にわたり蒐集と顕彰に努めてきた金子周次の作品は、千葉県立美術館・千葉市美術館にも収蔵され、県を超えて数々のコレクターにも愛蔵され、没後45年を経た今、漸く真の評価がなされようとしています。コロナ禍の中で自由を奪われた感の生活が続いておりますが、おおらかな懐かしい作品に触れて心の栄養にしていただければ幸いです。

版画・油絵・水彩画・スケッチなどの代表作、約100点を展示致します。ご高覧下さいませ。

 

◎併催 「館所蔵・茶道具茶碗展・時代蒔絵琴展」

 

  

  

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