コノキ・ミクオのガンダ彫刻展

2021年11月12日~12月12日

                         

  コノキ・ミクオ(此木三紅大1937年生まれ)は、洋画家としてその道をスタートしました。美大を卒業後、イタリア・ローマに留学。帰国後、新進の若手画家たちとともに、より自由で活発な作家集団「青枢会」を創設。以来、生命賛歌を掲げて五十余年に亘る活動を続けています。

アトリエを八日市場市(現・匝瑳市)に移して40数年、地域の作家との交流、埋もれた作品に対する正当な位置付けなど芸術的な独自の鑑賞洞察の眼で顕彰し、また、日本扇面芸術協会、日本ガラス絵作家協会を設立するなど、個の芸術活動の他にも広く活動を展開して来ました。

 しかし、この30年来、若き作家がもう一人誕生したかのような勢いで、取り組んで来たのがガンダ彫刻です。ガンダとは、銚子近辺の方言で、鉄屑や使い古して捨てられた道具などのことです。役目を終えたとはいえ、その機能的な美しさ、力強さ、それぞれが持つ個性的な造形の確かな在り方に作家は惹かれ、ガンダの呼びかける詩に導かれるように、物語をともに奏でるように、ガンダと取り組んできました。鉄の端くれは、もはや鉄屑ではなく、息づくアート、ガンダ彫刻として生まれ変わりました。

公害やゴミ処理で悩む今、使い捨てから再利用へと時代は動いています。昔の百鬼夜行絵巻などにみる、捨てられた古道具の妖怪たちが見せる滑稽な戯画が、現代人への警鐘ではなかったのかと此木は言います。鋤(すき)や鍬(くわ)やスコップ、ツルハシ。道具の姿を少しとどめて、ガンダ彫刻は、生命の賛歌を歌い続けています。

 今回は約40点を展示いたします。紅葉の美しい庭園を楽しみながら、ご高覧下さい。 

◎併催  館所蔵・茶道具名碗展 & 時代蒔絵琴展

◎コノキ・ミクオの詩朗読会 11月28日14時から (入館料のみ)

  

    

ガンダ彫刻人気投票 結果発表

  会期中、多くのお客様に好きな作品を選んで投票して頂きました。

  展示した作品全てには題名がないため、ナンバーを割り振りお客様の一番好きな作品に自由な題名を付け、投票して頂きました。
  その中でも上位3位に選ばれた作品と、ご記入頂いた中で特に秀逸な題名を合わせてご紹介させて頂きます。

第1位 No.9  得票数46票 「とんぼ大好き」「この後ころぶ」

  

第2位 No.16 得票数35票 「飛べるけど抱っこがいい」「宇宙との交信」

第3位 No.7 得票数27票 「海の旅芸人」「我輩には手も足も出ない」

ご投票くださり、ありがとうございました。

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