木版画家・金子周次展 ~潮騒が聞こえる~

  令和元年8月2日~9月8日

 金子周次(1909年~1977年)は銚子の老舗の履物店の四男として生まれ、小学校時代から絵の才能を発揮しました。

戦後の混乱期に、絵描きとして生きることを決意し、生涯独身で木版画・油絵・水彩画・書・てん刻などの制作三昧の生活に入りました。周りの人々にはブタ小屋に住む貧しい絵描きと映ったようです。

しかし、その作品は心豊かな郷土愛に満ち、純粋な人柄を彷彿とさせます。

 木版画においては、先人の版画の亜流ではなく生涯をとおして試行錯誤を繰り返しながら創出したであろう金子独特の絵画的表現が見られます。

時代の移り変りとともに、自然も都市も、そこに住む人々も変ります。しかし青い海や豊かな緑、銚子の良き風景が、いっそう美しい作品として残されています。

 弊館で長年にわたり蒐集と顕彰に努めてきた金子周次の作品は、千葉県立美術館・千葉市美術館にも収蔵され、漸く真の評価がなされようとしています。

今回の展示では版画・油絵・水彩画・スケッチなどの代表作、約100点を展示致します。

ご高覧下さいませ。

◎併催 「館所蔵・茶道具茶碗展」

  

 

   

 

  

  

                            

inserted by FC2 system