挑戦―コノキ・ミクオ近作展  ~絵画のジャンルを超えて~

         令和元年9月27日~11月10日

                         

コノキ・ミクオ(此木三紅大・1937年生まれ)は、美大を卒業後、イタリア・ローマに留学。洋画家としてその道をスタートした。帰国後、新進の若手画家たちとともに、より自由で活発な作家集団「青枢会」を創立。その後、日本扇面芸術協会、日本ガラス絵作家協会の創立など、生命讃歌を掲げて60年に亘る活動を続けている。アトリエを千葉県八日市場市(現・匝瑳市)に移して40年、地域の文化交流や埋もれた作品に対する発掘顕彰などにも確かな足跡を見せながら、個の芸術活動を続けている。

 近年、コノキが新たなる創作活動の萌芽を見せたのは、3・11以後の詩作と鉄の造形・ガンダ彫刻である。ガンダ(鉄の廃材)や木片を芸術作品として蘇らせた作品群は国内外で大きな反響を呼んだ。

作品は、鉄・木片、粘土に加え、最新作にはアクリルボードも登場し、突きぬけたような開放感、宇宙観、悲喜交々の表情が彼の指から生み出されている。笑いと悲しみ、怒り、絶望と希望、慈愛と畏敬などが詩のごとくに表現されており、見る者に「生命の讃歌」をほのぼのと語りかけて来る。

◎併催  館所蔵・茶道具名碗展

 

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