佐竹茉莉子写真展

   房総猫に戻れる場所 

 千葉県市川市在住の佐竹さんは、子供の頃からの猫好きで、猫のような一人歩きが好きだという。路地や漁村で暮らす猫の写真を自己流で撮り続けている。

 もともと、雑誌の人物インタビューや映画のエッセイなどで活躍し、温かな視点の文章が人気のフリーランス・ライターである彼女だが、今では猫好きの間でちょっと知られる存在である。

「どうしてこんな自然な表情が撮れるのか」とよく訊かれるそうだが、筆者にはその秘密が少し解る気がする。彼女がカメラと共に現れると、数分も経たないうちに猫が寄ってくる。

不思議なことに何日も家を空けていた猫までが帰ってくるのだ。たぶん何処に行っても同じなのだと思う。彼女が猫を撮りたいのではなく、猫が彼女に撮ってもらいたいのだ。

 「今度生まれてくるとしたら絶対に、また野良猫になって、自由に生きるんだ」「え?またですか?」「私、前世は野良猫だったのよ」こんな会話を当たり前のようにする彼女である。

だから、巷に溢れる人間目線のカワイイ猫写真とは異なる、猫本来の自由気ままな生活感を大切に撮り続ける彼女の写真には、詩情と猫への愛が溢れている。

 「一匹の猫に一つの物語があり猫生(人生)がある。そして幸せの形はいろいろである」事を、分と写真で発信しながら猫も人も共に暮らしやすい平和な世の中を願う心優しい佐竹さんである。

 今回は、房総半島の漁村や里山で暮らす猫たちの、人ずれしていない素朴で生き生きとした猫姿を大小60点展示致します。是非ご高覧くださいませ。

          

 

         

房総ー猫に戻れる場所ー(道ばた猫日記)

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